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インドネシアのAR事情とAR技術を駆使するスタートアップ企業

公開
2023/09/17
更新
2023/12/31
この記事は約7分43秒で読めます。

ARとは現実世界を立体で読み取り、バーチャルな世界として拡張する技術のこと。インドネシアでもさまざまな企業がAR技術を取り入れ、便利なサービスや新感覚のエンターテインメントを提供しています。

そこで今回は、インドネシアのAR事情を調査しました。スマホで利用できるAR技術やAR技術を駆使した事業を行うスタートアップ企業などを紹介します。インドネシアにおけるAR技術を活用したビジネスに興味がある方の参考になる内容となっていますので、ぜひ最後までご覧ください。

インドネシアのAR市場

150か国170の業界のデータを分析する統計調査プラットフォームstatistaの調査によると、インドネシアのAR&VR市場の売り上げは2023年に3億1,220万ドル(461億3,848万円)に到達するとのこと。

2023~2027年の年間成長率は14.9%で、2027年には市場の売り上げが5億4,470万ドル(804億9,849万円)にもなることが予測されています。

もともとARは、立体でゲームができるARゴーグルや、3次元のバーチャル空間でゲームができるARメタバースなど、エンターテインメントの場での利用がメインでした。

しかし昨今は教育現場や企業のプロモーション、ショッピングなどの場での利用機会も増え、日々の生活を効率的かつ便利にするサービスが続々と登場しています。

インドネシアに限らず、AR・VR市場は世界規模で急速に拡大しており、その用途も多様化しています。市場規模の拡大とともにARの用途は多様化され、インドネシアでも将来は今よりも当たり前にARが日常に溶け込んでいることが予想できます。

円表記は2023年9月10日のレート(1ドル=148円)で換算し、記載しています。

参考:statista「AR & VR – Indonesia」

インドネシアのAR業界の概況

AR & Coはインドネシアで最初に誕生したAR事業関連の会社で、この会社が設立された2009年以降にインドネシアのAR市場は徐々に盛り上がりを見せていきました。

ARの技術はインドネシアのさまざまな企業で活用され、その技術は大規模な展示会やエキスポなどのイベントでも公開されています。

例えばインドネシアの次世代技術に出会える企業向けトレードショーIndonesia Digital Technology Expoでは、IoTやAI、ゲームなどさまざまなジャンルの企業が登場するなか、AR関連の企業も出展しています。

インドネシアではARをテーマとする大きなイベントはまだあまり開催されていませんが、デジタル関連の企業が集まる大規模なイベントでAR技術をアピールする機会は多く、これから注目度が上がっていく可能性は十分にあるでしょう。

参考:IDTEX

インドネシアのAR技術を活用した事例

次に、インドネシアでAR技術を活用した取り組みの事例を紹介します。

博物館でのAR技術導入

インドネシアのいくつかの博物館では、AR技術を活用した仕組みを導入しています。例えば、ジョグジャカルタ州にあるHistory of Java Museum(ジャワ歴史博物館)もその一つです。

専用のアプリを利用すると、いくつかのゾーンでスマートフォンから3Dのオブジェクトが見られるなど、ジャワ島の歴史を楽しく学べる仕掛けが用意されています。

参考:History of Java Museum

AR技術を活用した写真展示会の開催

西ジャワ州の州都バンドゥンにあるドイツ語教室Goethe-Institut Bandungは、同教室の50周年を記念して2019年に展示会を開催。

1969年の設立から現在に至るまでの写真アーカイブをARで振り返るこの展示では、訪れた人がAR技術を通して過去と現在、未来を旅するタイムトラベルのような体験を楽しめました。

参考:Goethe-Institut Bandung「1969 hingga kini – Retrospektif: Lima dekade Goethe-Institut Bandung」

Bank Indonesia(インドネシア銀行)のARルピア

インドネシアの中央銀行Bank Indonesiaは、AR技術を活用したサービス「ARルピア」をリリースしました。

これはデジタルでお金のことを学べるサービスで、専用のアプリでルピアをスキャンすると、それぞれの紙幣にまつわるストーリーを知れます。インドネシアが持つ多様性や列島ならではの文化などを学ぶことができ、子どもたちの教育ツールとして役立てられています。

参考:BANK INDONESIA「Augmented Reality (AR) Rupiah」

ARのような最新技術はデジタルへの感度が高い民間企業が活用するイメージがありますが、博物館やBank Indonesiaのような公的な機関でもAR技術の導入は始まっています。

今までは一部のスタートアップ企業の間で盛り上がっていたAR技術ですが、今後は老若男女幅広い層に広がっていくことが想像できます。

スマホアプリで体験できるインドネシアのAR技術

次に、実際にインドネシアで実用化されている、スマホアプリで体験可能なインドネシアのAR技術を紹介します。

Pasarina(パサリーナ)スーパーでのARショッピング

2022年6月にジャカルタに誕生したスーパーマーケットのPasarinaは、豊富な品揃えと高級感のある内装に加えて、ARを通した仮想ショッピングができるのが特徴です。

専用のアプリを起動し、カメラをかざせば商品やプロモーションの情報を知ることが可能。欲しい商品の場所を教えてくれるガイド機能や、生き物が飛び出してくる遊び心満載な仕掛けなど、ショッピングを便利で楽しくする仕組みが豊富です。

Pasarinaは富裕層向けの商品が多く、一般的なスーパーマーケットではあまり見かけない高価格帯の輸入品が多いのも特徴。ARショッピングの機能があれば、見たことのない商品も一目で詳細が分かり、インターネット検索したり店員に聞いたりする手間を省くことが可能です。

参考:The Jakarta Post「Metaverse app brings treasure-hunt shopping experience to Pasarina」

美容専門店Glamifyの化粧品バーチャルテスト

インドネシアの美容専門店Glamifyは、購入前に自分に合う化粧品が分かるバーチャルテストサービス「Beauty Test」を公式サイト上で公開しています。

Beauty Testではアイブロウやアイライナー、リップ、ファンデーションなどの化粧品を画面上で選んで、自分の顔を専用の画面に映すだけで、その化粧品を実際に使ったときの顔をバーチャルで確認できます。

オンラインで化粧品を買うときに問題になりやすいのが、色味を気に入って購入したものの、実際に使ってみると自分には似合わなかったということ。このBeauty Testでは、自分に合わない商品を買って後悔するリスクを減らせます。

参考:Glamify「BEAUTY TEST」

また、インドネシアで普及しているECプラットフォームTokopediaでも2023年、類似サービスの「Virtual Try On」が導入されました。

このVirtual Try On では1つの製品につき4色の色味を比較でき、直接手に取らずとも自分に合う化粧品を選べます。

2023年9月現在、この機能を利用できるのはLorealとMaybellineの公式ショップのみですが、今後はほかの店舗でも使えるようになるかもしれません。

TokopediaのAR活用機能「Virtual Try On」
暗い色の口紅を試したところ
TokopediaのAR活用機能「Virtual Try On」
濃い赤の口紅を試したところ

参考:Tokopedia「Tokopedia Hadirkan Fitur Augmented Reality (AR), Masyarakat Bisa Mencoba Makeup Secara Virtual」

Choki-Choki(チョキチョキ)のAR Boboiboy

インドネシアの人気チョコレートChoki-Chokiは、マレーシアのアニメーションシリーズBoboiboyとコラボする形でARのカードゲームの配布を始めました。

チョコレートの封を開けるとBoboiboyのキャラクターカードが入っており、Google PlayまたはApp Storeからダウンロードしたアプリでスキャンすると、キャラクターが拡張表示されるようになっています。

昨今はPokemonGOのような現実世界とゲームがリンクする世界が子どもから大人まで流行していますが、このChoki-ChokiのAR Boboiboyはもそういったトレンドに乗ることで成功した商品だといえるでしょう。

参考:Google Play:Choki Choki Boboiboy Medallion

インドネシアのARスタートアップ企業

最後に、インドネシアで活躍するAR技術のスタートアップ企業を紹介します。

AR&CO

AR&COは、AR技術を駆使したイベントの開催のほか、テーマパークや博物館へのAR技術導入など、ARとそのほかの最新技術を組み合わせた事業を展開しています。インドネシアやマレーシア、シンガポール、タイなど東南アジアを中心に多くのプロジェクトを展開してきました。

インドネシア国内では、キャラクターライセンス事業を手がけるFun Characters International社と提携し、ピクサー作品トイ・ストーリー3の展示イベントを開催。鏡の前に立つとトイ・ストーリーのキャラクターに変身できるAR技術など、一般的なおもちゃの展示イベントにはない斬新な仕掛けが多くの人を魅了しました。

そのほかにも、Bali Safari Parkでデジタルの野生動物と触れ合える企画を実施するなど、子どもから大人まで楽しめるAR技術を生み出し続けています。

参考:AR&CO

SHINTA VR

SHINTA VRは、主に3つのAR技術の事業を軸に置いたスタートアップ企業です。1つはオンライン会議やプレゼンテーションのための仮想空間を提供する「SpaceCollab」事業で、2023年8月現在では22の企業と5,500以上のユーザーに利用された実績があります。

2つ目は、教育と学習を目的としたEd-Techプラットフォームの「MilleaLab」。Ed-Techとは教育とテクノロジーを組み合わせた言葉で、「MilleaLab」ではAR・VRを利用した学習コンテンツやバーチャルクラスを提供しています。

そして3つ目の「Virtual Character」では、3Dのキャラクターたちが企業のデジタルマーケティングをサポートするアンバサダーとして活躍しています。

参考:SHINTA VR

MindStores

MindStoresは、データの分析とマーケティングサポート、AR・VRゴーグルを通した没入体験の提供、AIを活用した不正防止サポートなど幅広いサービスを展開しています。

同社のサービスの中でも特に注目を集めたのが、AR技術が組み込まれたショッピングサイトの「Alfamind」です。Alfamindを通して利用者は商品を出品でき、出品の際にはインドネシアの大手コンビニエンスストア、Alfamartの流通網を活用できます。

Alfamindは一般的なオンラインショッピングのように画面をスクロールして商品を選ぶのではなく、身体の向きや動きに合わせて実際に店内を歩き回っているかのような、リアルなショッピング体験ができるのが特徴です。

参考:MindStores

インドネシアのAR技術とビジネスチャンス

インドネシアに限らずAR・VR市場は世界で急速に拡大しており、これからさまざまな場面でビジネスチャンスが生まれる可能性があります。

実際に今回紹介したインドネシアのARスタートアップ企業の中には、国内だけでなく海外の企業と提携することで、大規模なイベントを開催したり、海外企業向けのサービスを展開したりしているところもあります。

また、ARはインドネシアで今市場が拡大しているスマホゲームやeスポーツなどとも相性がよいため、スマホゲームやeスポーツの場でこれからARが導入される機会が増える可能性もゼロではありません。

新しい技術を活用したインドネシアのビジネスに興味がある企業様は、本記事をぜひ参考にしていただけると幸いです。


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インドネシアのARの市場規模は拡大していますか?

インドネシアの2023年のAR&VR市場の売り上げは3億1,220万ドル(461億3,848万円)に到達し、2027年には市場の売り上げが5億4,470万ドル(804億9,849万円)になることが予測されています。エンターテインメントの場以外にもさまざまな場でARのサービスが登場し、市場は拡大しているといえます。

インドネシアではどのようなAR技術を活用したサービスが利用されていますか?

PasarinaスーパーでのARで仮想ショッピングができるサービス、美容専門店Glamifyのバーチャルで化粧品を試せるサービス、Bank Indonesiaのデジタルでお金のことを学べる「ARルピア」などがあります。

インドネシアのARスタートアップ企業を教えてください。

インドネシアのARスタートアップ企業には、世界各国へサービスを展開するAR&CO、企業や教育現場向けのサービスを手がけるSHINTA VR、AR技術が組み込まれたショッピングサイトで話題を呼んだMindStoresなどがあります。


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