インドネシア経済の基本情報(GDP、失業率、産業構造、輸出入など)
- 公開
- 2022/07/25
- 更新
- 2024/02/03
- この記事は約5分55秒で読めます。
インドネシア進出を検討するにあたり、インドネシア経済の基本情報を把握しておきたいと考える企業様も多いと思います。
日本で暮らしていると、インドネシアについての情報を見聞きすることが少ないので、東南アジアに多数あるの国の1つ程度のイメージしかないでしょう。
ところが、インドネシアはポテンシャルが非常に大きな国で、2050年には日本の経済を抜くとも言われています。そのインドネシアのポテンシャルが分かるように各種の経済指標をまとめてみましたので、インドネシア進出の参考データの1つとしてご活用ください。
インドネシアにおける各種の経済指標
インドネシアの名目GDPおよび実質GDP成長率

出典:経済産業省「医療国際展開カントリーレポート インドネシア編」
こちらが、インドネシアの名目GDPおよび実質GDP成長率です。
日本のGDPは1995年を境に上下変動を繰り返しており、2000年のGDPと2017年のGDPを比較してもほとんど差は見られません。
一方、インドネシアのGDPは、2013年から2015年を除いて常に増加傾向にあります。2000年のGDPと2017年のGDPを比較すると、5倍以上になっていることがわかります。また、物価の変動分が考慮された実質GDP成長率も、インドネシアは常に正の値を保持しています。
経済成長率は人口の話とも密接に絡み合ってくるので、インドネシアの人口ピラミッドや人口動態が分かる記事も是非参考にしてください。
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インドネシアの人口ピラミッドは富士山型です。若者が多いのが特徴で、生産年齢人口は2022年1月時点で総人口の70.7%。約1億9,000万人います。
インドネシアの一人当たり名目GDP

出典:経済産業省「医療国際展開カントリーレポート インドネシア編」
こちらは一人当たりの名目GDPです。
インドネシア全体の数字で見ると上記の通りですが、実は首都ジャカルタだけに限定すればすでに一人あたりのGDPは10,000US$を越えていると言われています。それは実際にジャカルタ市内のショッピングモールに足を運んでいただくと実感がわくと思います。
インドネシアの人口は、現時点で日本の人口の約2倍。しかも、増加の一途を辿っており、2040年には3億人を超え、少なくとも2050年までは増え続けると予測されています。日本の人口は2050年には1億人を下回るとされていますから、インドネシアのポテンシャルの大きさが分かると言えます。
インドネシアの世帯所得

出典:経済産業省「医療国際展開カントリーレポート インドネシア編」
こちらのグラフを見ると、インドネシアの世帯所得が増加傾向にあることが一目でわかります。加えて、平均所得が上がっているだけでなく、最頻値の階級が上がっていることもわかります。
2000年から2020年の20年間で、インドネシアの中間所得層は30.1%から70.3%に増加しています。この中間所得層の急増が、総人口が増加する中で起こっているのでインパクトの大きさがうかがえます。インドネシアでは、生活必需品以外にも消費の対象を広げ、ショッピングを楽しむ余裕のある層が増えてきています。
インドネシアの失業率

世界中の国々のデータを取り扱っている国際金融機関であるThe World Bankの発表によると、インドネシアの失業率は、2000年から2021年にかけてグラフのように推移しています。2007年の8%から14年で3.8%まで減少しているところを見ると、インドネシアの経済の安定性が分かると言えます。
インドネシアの産業構造
割合 | 例 | |
製造業 | 19.2% | 輸送機器(二輪車など、飲食品など |
農林水産業 | 13.2% | パーム油、ゴム、米、ココア、キャッサバ、コーヒー豆など |
卸売・小売 | 12.9% | |
建設 | 10.4% | |
鉱業 | 8.9% | LNG、石炭、錫、石油など |
運輸・通信 | 4.4% | |
金融・保険 | 4.3% | |
物流・倉庫 | 4.2% | |
行政サービス・軍事・社会保障 | 3.4% | |
その他 | 19.1% | 不動産、教育、ホテル・飲食等 |
出典:外務省「インドネシア基礎データ」
外務省によるインドネシアの基礎データによると、インドネシアの産業構造は上記の表のようになっています。
1980年代後半から始まった積極的な工業化は、インドネシアの経済を発展させている大きな要因の一つです。この表でも製造業と建設の合計が全体の約30%を占めており、今もなお、工業がインドネシアの経済を支える柱となっていることがわかります。
また、あまり知られていませんが、インドネシアは銅・ニッケル・ボーキサイトなどの鉱物資源も豊富です。
World Integrated Trade Solutionで2010年以降の産業構造の変化を確認すると、「卸売・小売」と「運輸・通信」の分野の割合に増加が見られます。「卸売・小売」と「運輸・通信分野」の割合増は、経済発展を成し遂げる過程で、どの先進国でも見られた現象です。
インドネシアの輸出入
インドネシアの輸入額・輸出額の推移

出典:「World Integrated Trade Solution」Indonesia Trade Summary 2019
インドネシアは生活必需品やインフラを輸入に過度に依存しておらず、輸出額に合わせて輸入額を変動させることができます。インドネシア中央統計庁の発表によると、輸入額を抑える政策によって、2018年から続いた貿易赤字を2021年には黒字に転換させました。
インドネシアの主な貿易品目と貿易相手国

出典:World Integrated Trade Solution「Indonesia Product Exports and Imports 2019」
こちらは、2019年の主な貿易品目です。輸出品目は、上から最終財(自動車など)、中間財(自動車のエンジンなど)、原材料、鉱物資源となっています。産業構造と同様に、特定の品目が輸出額の大半を占めるということはありません。

出典:World Integrated Trade Solution「Indonesia Product Exports and Imports 2019」
左が輸出先上位5か国で、右が輸入元上位5か国です。中国とアメリカに加え、地理的に近いアジアの国々が主な貿易相手となっていることがわかります。
インドネシアと日本の貿易
外務省の発表によると、インドネシアの日本からの主な輸入品は、一般機械・輸送用機械・電気機器となっており、機械製品(完成品)が多いことがわかります。
インドネシアにとって、日本は第3位の輸出先であり、第3位の輸入元でもあります。
外務省の発表によると、インドネシアの日本からの主な輸入品は、一般機械・輸送用機械・電気機器となっており、機械製品(完成品)が多いことがわかります。実際、自動車は90%以上が日本車ですし、日本の家電も非常に信頼されています。
一方、インドネシアから日本への主な輸出品は、金属鉱及びくず・天然ガス及び製造ガス・石炭・コークス・石油となっています。特に非石油・ガス部門では、インドネシアにとって日本は第3位の輸出先であり、日本にとってインドネシアは第2位の輸入元です。
インドネシアのデジタルエコノミー
出典:We Are Social UK「Digital 2022」
インドネシアのインターネット利用率は73.7%と、日本の94.0%と比べると20%も低いです。ジャカルタのような都市部とそれ以外の地域で利用率に隔たりがあることが原因です。インドネシアの人口から考えると、約7,305万人はインターネットを利用していないと言えるので、これからもユーザー数が伸びることが予想されます。
インドネシアでは中国メーカーの安価なスマートフォンが人気で、iPhoneに手が届かない多くの人たちも、比較的手軽にインターネットを利用できます。家庭にエアコンや冷蔵庫がなくても、家族全員がスマートフォンを持っている、という家庭もよくあります。
また、International Trade Administrationによると、インドネシアの16〜64歳のインターネット利用者のうち、約90%がECを利用しています。
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インドネシアのインターネット利用率やEC市場の推移がどうなっているのか、どういったECモールやASPがマーケットシェアを握っているのかを説明します。
インドネシアのEC市場はポテンシャルが高く、東南アジア市場においては最も魅力的なマーケットの1つと言えるでしょう。
インドネシアのデジタルエコノミーは2020年に総額30兆ドルの取引を記録しました。2025年には83兆ドルほどになると推定され、世界でも稀なスピードで市場が拡大しています。より早くインドネシアのEC市場に参入すれば、より多くの取引が行える可能性があります。
インドネシアのEC市場参入を目指すなら、まずはプロに相談
インドネシアのEC市場が魅力的といえども、多くの企業様にとってインドネシアという国はまだまだ情報が足りなくて意思決定が難しいことも多いと思います。
弊社はインドネシア市場を専門に、インドネシアに特化して各種のサービスを提供しています。インドネシア進出に少しでも興味があるようでしたら、壁打ち相手として弊社をご活用いただければと思いますので、お気軽にご連絡をください。
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読後のお願い
弊社で公開している記事の1つ1つは、日本人とインドネシア人のライター、日本人とインドネシア人の編集者がそれぞれ協力しながら丁寧に1記事ずつ公開しています。
記事の内容にも自信がありますし、新しい情報が入り次第適宜アップデートもしています。これだけ手間ひまかけて生み出した記事はできれば一人でも多くのインドネシアのビジネス関係者に読んでもらいたいです。
そこで、弊社からの不躾なお願いになってしまうのですが、是非SNSでこちらの記事をご紹介いただけないでしょうか。一言コメントを添えてシェアしていただけると本当に嬉しいです。そうやってご紹介いただくことで関係者全員の励みにもなりますので、どうか応援宜しくお願いします!
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SNSでも積極的に情報発信をしています
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