インドネシアのインスタライブの現状や始め方とビジネスにおける活用事例
- 公開
- 2023/10/08
- 更新
- 2023/12/24
- この記事は約6分26秒で読めます。
インドネシア人はSNSが好きな国民が多いことで知られており、なかでも特に人気を集めているのがInstagramです。メッセンジャーアプリWhatsAppの次に使われているSNSで、個人だけでなく企業の宣伝ツールとしてもよく利用されています。
またInstagramの高い人気に加えて、インドネシアではライブ配信の注目度も高まっていることから、「インスタライブ」の需要が今後高まっていくことも予想されます。
そこで本記事では、インドネシアにおけるインスタライブ事情を調査しました。企業のインスタライブ活用事例に加えて、インドネシアでビジネスを行う企業が意識したいインスタライブの配信方法なども説明しているので、最後までご覧ください。
商業大臣規則改正により、2023年10月末時点でTikTokショップは営業を停止しています。TikTokライブは実施可能ですが、TikTokプラットフォーム上のショッピング機能は利用できません。ご利用には最新情報をご確認ください。
インスタライブとは
インスタライブとは、Instagramが提供するライブ配信機能のこと。特別な機材が不要で、アカウントさえあればすぐに始められることから、芸能人やインフルエンサーだけでなく、個人の趣味として利用している人も少なくありません。
コメントの投稿や質問機能を通して配信者と視聴者が双方向のコミュニケーションを取れること、Live Rooms機能で最大3つのアカウントとコラボできることなどが特徴です。
インドネシアのInstagram利用状況
個人の趣味としてだけでなく、企業の宣伝活動としても利用されるようになったSNS。インドネシアでビジネスを行う際にInstagramやインスタライブが選択肢として挙がりやすい理由として、インドネシア人のInstagram利用率の高さがあります。
2023年4月時点で、インドネシアには、少なくとも1億600万人のアクティブユーザーがいるとされています。人口が2億7,000万人ほどであることを考えると、国民の4割近くがInstagramユーザーということになります。
SNSではWhatsAppに次ぐ第2位の利用率の高さで、この巨大マーケットで自社製品・サービスの認知を拡大したり、顧客獲得を目指したりする企業は少なくありません。
参考:DATAPORTAL「INSTAGRAM USERS, STATS, DATA & TRENDS」
参考:Andi.Link「Hootsuite (We are Social): Indonesian Digital Report 2022」
インドネシアのライブ配信の現況
Instagramの利用率の高さに加えて、インドネシアでライブコマースの認知度が上がっていることも、インスタライブに注目が集まる理由です。
ライブコマースとは、ライブ配信とECを組み合わせた販売手法。インスタライブのほか、TikTok LiveやShopee Liveなど、多くのSNSプラットフォームやECプラットフォームにライブ配信機能が組み込まれています。
調査会社Jakpatが2022年に実施した調査では、回答者の83.7%がライブコマースの配信を視聴したことがあることが分かりました。
参考:databoks「Survei Jakpat: Shopee Rajai Penggunaan Live Shopping di Indonesia」
インスタライブはインドネシアで人気のライブ配信先
Jakpatの調査によると、インスタライブはインドネシアで3番目に人気のライブコマースサービスです。
人気の大きな理由としては、そもそもインドネシアはInstagramの利用者数が多いため、投稿を見るついでにインスタライブが目に入る機会が自然と増えていることが考えられます。
なお、同調査で視聴したことがある人が最も多かったのはShopee Liveで、2番目はTikTok Liveでした。
参考:databoks「Survei Jakpat: Shopee Rajai Penggunaan Live Shopping di Indonesia」
企業がインスタライブを活用する方法
インスタライブは、企業の宣伝活動と相性のよいツールです。実際にどのように活用できるのか、ここでは2つの活用方法を紹介します。
1. 商品・サービスの紹介
インスタライブは、自社の商品やサービスを宣伝する際のツールとして効果的です。Instagramをメインに活躍するインフルエンサーは多く、インスタグラマーなどの有名人にライブ配信で商品を宣伝してもらうことで、顧客の幅を広げられる可能性があります。
例えば日用品を主に取り扱うLoftでは、自社の化粧品を使ったメイク動画、調理器具を使った料理動画をインスタライブでインフルエンサーに発信してもらい、商品の宣伝に成功しています。
公式オンラインストアには、誰がいつどの商品をインスタライブで取り上げたのかが分かる「インスタライブ紹介商品」のページもあり、ライブ配信を視聴した後、視聴者は好きなインフルエンサーが紹介した商品にすぐに辿り着けるようになっています。
参考:Loft NETSTORE「インスタライブ紹介商品」
2. イベントの集客
展示会や見本市などのイベントをインスタライブで紹介し、リアルな雰囲気を伝えるという宣伝手法もあります。
どのくらいの人がイベントに訪れているのか、どういったお店が出店しているのかなどを視聴者に伝えることができ、さらに来場者数を増やしたいときの集客に効果的です。
過去に成功した事例として、三越伊勢丹が挙げられます。2019年に伊勢丹新宿店で開催された「英国展」の様子をインスタライブで配信したところ、リアルタイム視聴者数は目標の170%以上を超え、多くの人に同イベントの認知を広げることができました。
参考:PRTIMES「10/30に伊勢丹新宿店にて開催された「英国展」の会場の様子をInstagramでライブ配信!リアルタイム視聴者数目標比170%以上を達成」
インドネシアにおけるインスタライブの活用事例
インドネシアにおけるインスタライブの活用事例として、化粧品ブランドのSomethinc(サムシンク)が挙げられます。現在はShopee LiveやTikTok Liveでのライブ配信が多いですが、過去にインスタライブで新商品を使ったスキンケア方法を紹介し話題を呼びました。
このライブ配信が話題を呼んだ1つの理由として、SNSで人気を集めるインドネシア人皮膚科医が登場したことが挙げられます。コメント機能で人気の皮膚科医に質問できるなど、普段は出会う機会がない有名人と交流できる点もインスタライブの魅力でしょう。
参考: Somethinc Instagramアカウント「Live session with @funskincare」
インスタライブの始め方
インドネシアでビジネスを始めたい方の宣伝方法として、インスタライブを活用するのも1つの選択肢です。
そこで最後に、インスタライブの始め方を詳しくまとめたので、インスタライブを始めてみようか検討中の方はぜひ参考にしてみてください。
1. ライブ配信の設定をする
インスタライブを始めるのに、特別な機材は必要ありません。スマホやPCなどの配信ツールとインターネット環境さえあれば、簡単に始めることができます。

はじめに、タイムライン下部の中心にある+マークを押します。+マークを押すと投稿の種類が選べるので、「ライブ」を選びます。

「ライブ」を選ぶと上のような画面が表示されます。左上に3つのマークがあり、1番上の「タイトル」では、今から始めるライブ配信のタイトルを付けられます。
そして2番目のオーディエンスでは、ライブ配信を共有する範囲を設定できます。ライブ配信を誰でも見られるようにするのか、あるいは誰にも見られない練習用として利用するのかを選ぶことが可能です。
そして3つ目の「日時を指定」では、開催予定のライブ配信の日時をInstagramの利用者に知らせることができます。
事前にライブ配信の予定を知らせておくことで、告知せずに配信するよりも視聴者が配信を見てくれる可能性が上がるので、ぜひ活用してみてください。なお、この日時の指定は最大で90日後まで設定できます。
2. 機能を選びながらライブ配信をする
設定が完了したら、画面下のライブ配信ボタンをタップすれば配信を開始できます。

1.写真マーク:写真共有
視聴者に写真を画面共有できます。インスタライブで商品やサービスを紹介する際、手元に実物がなくても、この画面共有機能を使えば視聴者の購買意欲を高められるでしょう。
2. マイクのマーク:ミュート機能
音声をオンまたはオフにできるミュート機能です。
3. ビデオマーク:カメラのオンオフ機能
カメラ機能をオンまたはオフにできる機能です。
4.矢印マーク:カメラの向きを変更する機能
カメラの向きを変更できます。配信者の顔を映したいのか、あるいは商品を映したいのかによって、外向きと内向きを切り替えて使います。
5.顔マーク:エフェクト機能

エフェクト機能です。このマークをタップすると上の写真のように配信の雰囲気を変えることができます。
3. 視聴者とコミュニケーションをとる
ライブ配信を誰かが見に来てくれた場合、画面に視聴者数と視聴者のアカウント名、送られてきたコメントなどが表示されます。ライブ配信は視聴者と配信者が双方向でコミュニケーションをとれるのが醍醐味でもあるので、コメントは随時確認しておくとよいでしょう。

6.+とビデオが組み合わさったマーク:コラボ機能
Live Rooms機能です。このマークをタップすると、自分を含んだ最大4人でライブ配信ができます。
インフルエンサーをライブ配信に呼ぶことで今までとは違う層を顧客に取り込めるなど、コラボ機能を活用すれば顧客の幅を広げられる可能性もあるので、ファンを多方面に広げたい場合はぜひ活用してみてください。
7.人型マーク:招待機能

コラボマークの隣の人型マークをタップすると、ライブ配信に呼びたい人を招待できます。タップすると検索窓が出てくるので、招待したいアカウントを入力します。
8.クエスチョンマーク:質問機能
その右のクエスチョンマークは、視聴者から質問があったときに確認できるボタンです。
視聴者が多くコメント欄の動きが活発だと、視聴者からの重要な質問が流れてしまい見逃しやすくなります。一方この質問機能なら、質問だけを集められるため、質問を募集する形式のライブ配信を行う場合は、この機能を使うと便利です。
9.シェアマーク
ライブ配信リンクをシェアできる機能です。
4. 終了したライブ配信を保存する

ライブ配信終了後、配信したデータを破棄するかシェアするかを選ぶことが可能です。プロフィール画面上にライブ配信の動画を公開しておきたい場合は、「シェア」を選びましょう。

公開前にカバー写真や人物のタグ付け、場所などを設定することもできます。
ここではインスタライブの基本的な機能を紹介しましたが、宣伝する商品やサービスによって必要となる機能は違います。どういったライブ配信方法が自社に合っているのかを確かめるためにも、まずは練習用で試してみるのがおすすめです。
インスタライブで広がるビジネスの可能性
インドネシアにおけるビジネスで課題となりやすいことの1つに、商品やサービスの認知拡大が挙げられます。
事前に綿密な計画を練って、インドネシアの人々の生活や嗜好に合った商品やサービスを考えても、それを知ってもらう機会がなければスタートダッシュでつまずいてしまう可能性があります。
企業や商品、サービスについて知ってもらう方法はいろいろありますが、Instagramの利用率が高いインドネシアにおいては、インスタライブを活用するのも1つの選択肢です。
インドネシア進出において、認知の拡大や集客面でお悩みの方は、本記事をぜひ参考にしてみてください。
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インドネシアでInstagram(インスタグラム)は人気ですか。
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2023年4月時点で、インドネシアには少なくとも1億600万人のアクティブなInstagram(インスタグラム)ユーザーがいるとされています。国民の4割近くがInstagramユーザーで、WhatsAppに次ぐ第2位の利用率の高さとなります。
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インドネシアでインスタライブは普及していますか。
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インスタライブは、インドネシアで3番目に人気のライブコマースサービスです。インドネシアはInstagramの利用者数が多いため、投稿を見るついでにインスタライブが目に入る機会が自然と増えていることが考えられます。
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インドネシアでインスタライブを活用している企業はありますか。
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化粧品ブランドのSomethincがインスタライブで新商品を紹介して話題を呼びました。ほかにも、自社商品やサービスを紹介するために多くの企業がインスタライブを活用しています。
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読後のお願い
弊社で公開している記事の1つ1つは、日本人とインドネシア人のライター、日本人とインドネシア人の編集者がそれぞれ協力しながら丁寧に1記事ずつ公開しています。
記事の内容にも自信がありますし、新しい情報が入り次第適宜アップデートもしています。これだけ手間ひまかけて生み出した記事はできれば一人でも多くのインドネシアのビジネス関係者に読んでもらいたいです。
そこで、弊社からの不躾なお願いになってしまうのですが、是非SNSでこちらの記事をご紹介いただけないでしょうか。一言コメントを添えてシェアしていただけると本当に嬉しいです。そうやってご紹介いただくことで関係者全員の励みにもなりますので、どうか応援宜しくお願いします!
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