急増するインドネシアの糖尿病患者数、1,950万人で世界5位
- 公開
- 2023/08/14
- 更新
- 2023/12/31
- この記事は約3分33秒で読めます。
数字でみるインドネシアと糖尿病

糖尿病患者数、インドネシアは世界5位
インドネシアは世界で5番目に糖尿病患者が多い国です。その数は2010年から2021年にかけて3倍近く増え、1,950万人に上るとされています。
インドネシア料理が辛いことはよく知られていますが、実はしょっぱいおかずが多いのも特徴で、多くの人がとにかく大量の白飯を食べます。「おかずを増やさずご飯を増やせば安くお腹がいっぱいになる」というのも、白飯大盛りスタイルの理由といえるでしょう。
インドネシア人の大多数が子どものころから屋台の団子や焼き菓子、揚げ物など炭水化物を多く含む軽食や、砂糖たっぷりの飲み物に親しんでいることも、糖尿病患者の多さの主な要因の1つと考えられます。また、そもそも食生活を含むライフスタイルと健康の関係に関する知識が乏しく、概して意識が低いことも問題です。
企業や政府の動き
一方で最近は、特に都市部の若者層を中心に、健康志向の人が増えています。
低糖質スイーツやレスシュガー、ノンシュガーの飲料、砂糖の代替甘味料も、以前に比べてよく見かけるようになりました。お菓子のパッケージに、含有する糖分量をわかりやすく表示するものも増えています。
インドネシア政府も対策に乗り出しています。例えば財務省は2023年7月、ペットボトルや紙パックなどの飲料に物品税を課し始める計画を発表しました。砂糖の過剰摂取が国民の健康に与える悪影響を考慮し、税率は砂糖の含有量が多いほど高くなるとしています。
インドネシアのパッケージ飲料は、コーヒーもお茶もジュースも、ほとんどが加糖です。「ブラック」という名称の缶コーヒーもミルクを加えていないだけで砂糖はしっかりと入っており、水以外で無糖の飲料を見つけるのはとても難しい現状があります。企業や政府の取組みで、無糖の飲料は普及していくでしょうか。
参考:Kontan.co.id「Siap-Siap! Minuman Kadar Gula Lebih Tinggi Bakal Kena Tarif Cukai Lebih Mahal」
動画でみるインドネシアと糖尿病
インドネシアの小学生の定番おやつ

こちらは、女性たちが小学生時代を思い出しながら屋台メニューを食べる企画です。
インドネシアでは、学校の近くにこのような屋台が並び、子どもたちが買い食いする光景をよく見かけます。食べ物は炭水化物だらけ。油や塩分も満点です。そして飲み物にはもちろん、砂糖がたくさん入っています。動画で登場するタピオカ粉の団子Cilok(チロック)や甘いお茶も、人気メニューです。
小児糖尿病患者の多さも問題となっているいま、子どもたちに対する教育は急務といえるでしょう。
無糖ティー初体験の苦い表情

上述の通り、インドネシアでは、ペットボトルや缶入り飲料の大部分が加糖で、お茶も例外ではありません。
この動画は、国民的飲料Teh Botol(ボトル入りお茶という意味)の無糖ティーを、女性が初めて飲む企画。不安げな表情、意を決して飲む様子、苦さに戸惑う表情・・一つひとつがとても象徴的です。
この無糖ティーが登場したのは2017年。それまで無糖ティーといえば伝統的な食堂が無料で提供するホットティーで、多くの場合、水道水を沸かして作ったものでした。
そのため無糖のTeh Botolに対しては、「無糖ティーは無料で飲むものでしょう」「苦いお茶にお金を出すのはもったいない」などという声も多く聞かれました。しかし、現在までコンビニの棚に並び続けており、マクドナルドのセットドリンクの選択肢にまで入っているところをみると、甘いドリンク好きのインドネシア人にもある程度受け入れられていることが伺えます。
地道な教育で糖尿病患者を減らせるか
食習慣や味の好みは、変えようとしてもなかなか変えられないものです。中高年の人々の中には、食と健康に関する知識をほとんど持たず、あるいは知っていても気にすることなく、人生において「お金さえあれば食べたいだけ食べる」生活を続けてきたという人が少なからずいます。
さらに、インドネシアには病院嫌いも多く、「血糖値が高いのは知っているが自覚症状がないので病院には行かない」「糖尿病だが面倒なので通院をやめてしまった」という人もよくいます。
食と健康に関する知識、予防医療の考え方やよくある病気についての知識を、健康に関心を持ち始めた若者や子どもに提供していくことが、インドネシアが国民全体の糖尿病患者を減らす近道かもしれません。
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