インドネシアのTikTokライブの活用事例と始め方
- 公開
- 2023/09/25
- 更新
- 2023/12/24
- この記事は約6分12秒で読めます。
インドネシアで普及するSNSの中でも、特に利用者数の増加が際立つのが TikTokです。2023年4月時点でのインドネシアのTikTokユーザー数は9,980万人で、アメリカに次いで、世界第2位の利用者数。総人口に占める割合は、約37%です。
また、インドネシアではライブ配信をしながら商品を販売するライブコマースも流行っており、TikTokのライブ配信機能「TikTokライブ」で商品やサービスを宣伝する企業が増えてきている点も見逃せません。
TikTokユーザーの増加やライブコマースの流行など、インドネシアでビジネスをするのであればTikTokライブを活用した集客も選択肢の1つです。そこで本記事では、インドネシアにおけるTikTokライブの活用事例や始め方をまとめました。
参考:DATAPORTAL「INSTAGRAM USERS, STATS, DATA & TRENDS」
商業大臣規則改正により、2023年10月末時点でTikTokショップは営業を停止しています。TikTokライブは実施可能ですが、TikTokプラットフォーム上のショッピング機能は利用できません。ご利用には最新情報をご確認ください。
TikTokライブとは
TikTokライブとは、TikTokアプリ上でライブ配信ができる機能のこと。フォロワーやユーザーと気軽にコミュニケーションができること、自社の商品・サービスや自身の活動について宣伝できることなどから、多くの企業・個人が利用しています。
自分以外のアカウントとコラボ配信ができる、フィルターやエフェクト機能で雰囲気を華やかにできるなど、配信を盛り上げるさまざまな機能がついています。ほかのライブ配信プラットフォームとの大きな違いとしては、「ギフティング機能」を通して配信者が収益を得られることが挙げられます。
インドネシアのTikTokの利用状況
近年インドネシアでは、SNSコンテンツの中でも特にショート動画が好まれる傾向にあり、さまざまな分野で情報発信をする人たちが注目しています。TikTokも、以前に比べてコンテンツに幅が出てきました。
例えばコロナ禍には、教育文化研究技術省がTikTokで感染対策を呼び掛けたことが注目を集めました。同省が企画したハッシュタグ「#CeritaSalingBantu (助け合いストーリー)」を使った投稿は140万件を超え、感染対策の重要性を多くの人に伝えました。
TikTokというと「若年層向け」「娯楽性が高い」というイメージを持つ人も多いですが、このように、幅広い世代に向けて多様な用途で利用されているのが実情です。特に最近は、飲食店や観光地などの情報、あるいは健康や交通など身近な生活情報を収集する目的でTikTokを利用する人も少なくありません。
参考:インドネシア教育文化研究技術省TikTok「ditjen.dikti」
インドネシアのライブ配信事情とTikTokライブ人気
インドネシアでは今ライブ配信の注目度が高まっており、もともと無名だった人がライブ配信を始めたことで有名になったケースもあります。
特にライブ配信を通して商品を販売するライブコマースの注目度は高く、調査会社Jakpatの調査では、回答者のうち83.7%がライブコマースを視聴したことがあると答えました。
インドネシアではさまざまなライブ配信・ライブコマースサービスが人気を集めていますが、TikTokライブはその中でもShopee Liveに次いで2番目に人気です。
インドネシアはTikTok自体の利用者数が多く、ライブコマースの注目度も近年高まっていることなどから、多くの企業がTikTokライブをプロモーションの場として活用しています。
参考:databoks「Survei Jakpat: Shopee Rajai Penggunaan Live Shopping di Indonesia」
インドネシアにおけるTikTokライブの活用事例
次に、インドネシアにおけるTikTokライブの活用事例を紹介します。
化粧品ブランドの商品宣伝
ライブコマースで特に取り上げられやすい商材が、化粧品です。購入前に色味やつや感、使用感を確認しようと、多くの人が化粧品ブランドのライブ配信を参考にしています。
インドネシアの化粧品メーカー Emina(エミナ)も、TikTokライブを活用したライブコマースを行っている企業の1つです。自社の商品を紹介するだけでなく、視聴者におすすめのスキンケアを教えるなど、双方向のコミュニケーションで人気を集めています。
ライブ配信の時間は2時間ほどと、TikTokのコンテンツとしては長めです。ライブ配信の視聴者には、割引が適用されたスペシャル価格のオファーやクーポンの配布などがあります。
参考:TikTok「eminacosmeticsid」
インフルエンサーによるスナックの販売
企業がインフルエンサーを雇ってライブコマースを行う場合もありますが、どこにも所属せず個人で商品を販売している場合もあります。
Ci Mehong(チ・メホン)氏は、TikTok上で自身の食料品店の商品を中心に販売している女性。ライブ配信を活用して商品を販売するという点ではほかのインフルエンサーや企業と変わりませんが、同氏は値段の安いものではなく高いものを販売しているのが特徴です。
値段に見合った高品質なものを正直なレビューとともに販売することでよい口コミを増やし、確かな信頼を獲得することでファンを増やしてきました。
商品説明が詳細で分かりやすい、実際にお店にいるかのような臨場感が味わえるなど、作りはシンプルでありながら視聴者のことを考えたコンテンツが多くの人を魅了しています。
参考:TikTok「pikbakinghouse」
TikTokライブの始め方
最後にTikTokライブの始め方を紹介するので、これからライブ配信で集客などを考えている方は参考にしてみてください。
※TikTokライブが利用できるのは、18歳以上かつTikTokの定める条件を満たしたアカウントのみとなっています。ライブ配信の権限があるアカウントのみ、動画撮影ページを右にスライドすると「LIVE」の文字が表示されます。
ライブ配信の手順(スマートフォン)
はじめに、ホーム画面上にある+マークをタップします。その後、右にスライドすると出てくる「LIVE」の文字をタップし、次の画面で「LIVE開始」を選びます。
LIVE配信を始める前に、以下の項目を設定しておくことが可能です。
・配信タイトルとサムネイル画像
・フィルターとエフェクト機能
・ライブ配信のシェア
・ギフティング
・コメントフィルター機能
上記のTikTokライブの代表的な機能について、以下で詳しく説明します。
配信タイトルとサムネイル画像
配信タイトルやサムネイル画面を設定することで、これから何の配信が行われるのかを周知できます。フォロワー以外の人もタイトルやサムネイルで興味を持ってライブ配信を見てくれることがあるので、できるだけ設定しておくのがおすすめです。
より多くの人に配信を見てもらうためにも、興味がそそられるような配信タイトル、インパクトのあるサムネイル画像を意識するとよいでしょう。
フィルターとエフェクト機能
フィルター機能では、肌を美しく見せる美肌加工や、画面全体の明るさを調整するフィルターを利用できます。エフェクトでは、画面上に自動でスタンプが飛び出したり、顔回りに加工が施されたりするような動きのある装飾を選べます。
商品やサービスを紹介する際はこれらの機能が邪魔になることもあるので、使用するかどうかは考える必要があります。ただ、視聴者との交流を目的とする配信では見栄えをよくする効果も期待できるので、配信の目的に応じて活用するのも1つの選択肢です。
ライブ配信のシェア
ライブ配信のリンクをほかの人にシェアできる機能もあります。特定の人にライブ配信を開催することを伝えたいときは、こちらの機能を利用します。
ギフティング
ライブ配信を始める前に、LIVEギフトを受け取るかどうかを設定することも可能です。
LIVEギフトとは、TikTokの報酬の1つであるダイヤモンドを集めるための機能の1つ。18歳以上であること、LIVEギフトを利用できる地域に居住していることなど、いくつかの条件をクリアしたアカウント限定で設定できます。
ギフトの設定方法は、ライブ配信開始前に「設定」ボタンをタップし、LIVEギフトの設定をオンあるいはオフにするだけ。LIVEギフトでダイヤモンドを獲得した場合は、配信終了時に集めたダイヤモンドの数が画面に表示されます。 なお、このダイヤモンドは最終的に、PayPalや銀行口座を通して換金可能です。
コメントフィルター機能
配信者は、ライブ配信中のコメント投稿を管理できます。コメント機能をオンとオフのどちらにするか選べるほか、配信中に送られた誹謗中傷コメントを削除したり、特定のワードが含まれたコメントを非表示にしたり、コメントを一定時間だけミュートしたりできます。
コメント投稿の管理は、ライブ配信前に「設定」の項目からもできますが、ライブ配信中に行うことも可能です。手順は「設定」から「コメント」をタップし、「コメントを許可」あるいは「コメントをフィルター」を選ぶだけ。そのほかにも、ミュート時間やブロックするキーワードの設定などができます。
コラボ配信の手順
TikTokライブでは、ほかの配信者とコラボ配信ができます。コラボすることで自社の知名度を上げることができたり、顧客の幅が広がったりする可能性もあるのでおすすめです。
コラボ配信の始め方は、以下の通りです。
- LIVEルーム左下にあるコラボマークを選ぶ
- 配信者を選んでコラボの招待を送る
- 相手が承諾したらコラボ配信がスタート
なお、コラボ配信の招待を送れる配信者は相互フォロー済みの友達、あるいはTikTokからおすすめされたアカウントのみとなっています。
インサイトで分析
ライブ配信後は、どのくらいの人が商品やサービスに興味を持ってくれたのか、どの時間帯に配信すると視聴者数が多いのかなどを分析する必要があります。
ライブ配信の分析ができる「インサイト機能」では、ライブ配信によって増えた新規フォロワーの数も分かるので、ライブ配信がプロモーションとして本当に役立っているのかどうかを確認するのに効果的です。
「インサイト機能」の設定方法は以下の通りです。
- プロフィール画面の右上にある「三」マークをタップする
- 「クリエイターツール」を選択する
- 「インサイト」を選択する
- 画面下にある「オンにする」をタップすれば設定完了
今回紹介した基本的な機能のほかにも、TikTokライブにはさまざまな機能が搭載されています。配信の種類や目的、ターゲット層などによっても配信のスタイルは変わるので、配信を続けながら、インサイト機能で分析して改善を進めていくのがよいでしょう。
インドネシアでの集客にはTikTokライブをに視野に
インドネシアでビジネスを展開する際、事業内容によっては集客力の有無によって今後が大きく左右されることもあるでしょう。
どのような集客方法が合っているのかは、事業を展開するエリアやターゲット層、事業内容にもよりますが、SNSやライブコマースと相性がよい場合はTikTokライブを選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。
今伸び盛りのプラットフォームで幅広い層にリーチでき、新規ファンの獲得まで見込めるのがTikTokライブの魅力です。TikTokライブの活用方法や始め方でお悩みの方は、本記事をぜひ参考にしてみてください。
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インドネシアでTikTokは人気ですか?
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2023年4月時点でのインドネシアのTikTokユーザー数は9,980万人で、これは人口の約37%にのぼります。利用者数は世界第2位で、幅広い世代の人が利用しています。
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インドネシアでTikTokライブは普及していますか?
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インドネシアではTikTokの利用者数が多いこと、そしてライブコマースの注目度が高いことから、TikTokライブも人気を集めています。Shopee Liveに次いで2番目に人気のライブ配信・ライブコマースサービスで、個人・企業問わず多くの人が利用しています。
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インドネシアでTikTokライブを活用している企業はありますか?
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化粧品メーカー Eminaなど、自社の商品を宣伝する目的で利用する企業が多くあります。また企業だけでなく、個人店おオーナーなどがTikTokライブで自身のお店を宣伝し、大きく売り上げを伸ばすケースも見られています。
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読後のお願い
弊社で公開している記事の1つ1つは、日本人とインドネシア人のライター、日本人とインドネシア人の編集者がそれぞれ協力しながら丁寧に1記事ずつ公開しています。
記事の内容にも自信がありますし、新しい情報が入り次第適宜アップデートもしています。これだけ手間ひまかけて生み出した記事はできれば一人でも多くのインドネシアのビジネス関係者に読んでもらいたいです。
そこで、弊社からの不躾なお願いになってしまうのですが、是非SNSでこちらの記事をご紹介いただけないでしょうか。一言コメントを添えてシェアしていただけると本当に嬉しいです。そうやってご紹介いただくことで関係者全員の励みにもなりますので、どうか応援宜しくお願いします!
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SNSでも積極的に情報発信をしています
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