インドネシア政府、輸入中古衣料品(古着)のオンライン販売禁止へ
- 公開
- 2023/04/01
- 更新
- 2023/11/22
- この記事は約7分18秒で読めます。
インドネシアでは国内産業保護などの目的で、基本的にあらゆる中古品の輸入販売が禁止されています。
しかし、中古衣料品(古着)の輸入量は増える一方です。伝統的な市場の他、最近ではオンラインで販売する業者が多いことも問題視されてきました。そこで今回インドネシア政府は、「ECでの輸入中古衣料品販売を禁止」という方向性を改めて、かつ強く打ち出しました。
本記事では、「インドネシアの輸入中古衣料品のオンライン販売禁止」の背景や影響について、3月22日のKompas.com「Pemerintah Larang Impor Baju Bekas, Saat “Thrifting” Diadu dengan UMKM(政府が古着の輸入を禁止、スリフティングと中小企業が対峙する時)」と関連記事を参照しながらご紹介します。
インドネシアの輸入中古品販売事情
中古品の輸入販売禁止の背景
インドネシアでは、「中古品の輸入禁止」が貿易大臣規則に記載されています。中古衣料品(古着)の輸入は2015年に禁止されましたが、インドネシアの中央統計庁(BPS)によると、2022年の中古衣料品の輸入量は2015年と比べ623%増加しています。
貿易大臣のZulkifli Hasan氏は、「輸入業者は警官に監視されない違法なルートを通るため、中古衣料品のビジネスを止めるのは難しい」と述べています。
同氏によると、違法に輸入された中古衣料品の玄関口は大都市が集まるジャワ島だけでなく、スマトラ島やスラウェシ島など、複数の島にあります。そのため、貿易省はタスクフォースを結成し、法執行機関と協力して取締まりを強化しています。
一方、経済法研究センター(Celios)所長のBhima Yudhistira氏は、輸入中古衣料品ビジネスを阻止するための政府の対策はまだまだ中途半端だと評価し、「禁止する規制はあるが、オンラインストアでの流通に罰則がないのが実情だ。」と述べています。
さらに同氏は、輸入中古衣料品ビジネスの禁止に関する取締りを現場で確実に実行する必要があると付け加え、「取締りが中途半端である限り、古着需要は依然として高いままだ。国内衣料品メーカーより輸入古着を買った方がいいと考える人もいる。」と説明しました。

画像出典・参考1:Kompas.com「5 Fakta Seputar Larangan Bisnis Pakaian Bekas Impor」
参考2:Katadata「Sudah Dilarang Sejak 2015, Impor Baju Bekas Naik 623% pada 2022」
インドネシアの輸入中古衣料品(古着)市場

インドネシアの中央統計庁(BPS)が発表している2013年から2022年までの輸入統計報告書によると、インドネシアは海外から合計870.4トンの中古衣料品(古着)を輸入し、その金額は1,109万米ドル(約14憶7,200万円※)に上ります。中古衣料品は、92か国から輸入されており、中でも多いのは、日本、オーストラリア、インド、台湾などとなっています。
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